うさチョコの新幹線ゲーム
うさチョコの新幹線ゲーム|あそびかた
このゲームは、10円玉をレバーではじきながら、ハズレの穴を避けてゴールを目指すミニゲームです。 昭和の駄菓子屋さんなどで親しまれた「新幹線ゲーム」のように、力加減を工夫しながら少しずつ先へ進めていきます。
10円玉を投入するとゲームスタートです。 光っているレバーを下に引っぱって離すと、その強さで10円玉がはじかれます。 レールの上をうまく進ませながら、途中にあるハズレの穴に落ちないようにゴールを目指しましょう。
基本の流れ
- 「10円投入」を押して、ゲームを始めます。
- 光っているレバーを下に引っぱります。
- レバーを離すと、その強さで10円玉がはじかれます。
- ハズレの穴に落ちないように、次のレールへ進めます。
- 最後のゴールまでたどり着くと大当りです。
画面の見方
- 10円投入:10円玉を入れてゲームをスタートします。
- 光るレバー:いま操作できるレバーです。下に引いて離してください。
- ゲージ:レバーを引っぱった強さの目安です。長くなるほど強くはじきます。
- 10円玉:レールの上を進むコインです。ハズレの穴を避けながら進めます。
- ハズレの穴:ここに落ちると失敗です。慎重に避けましょう。
- リセット:途中でやり直したいときに押します。
うまく進めるコツ
レバーは強く引けばよいわけではありません。 強すぎるとハズレの穴の方に行ってしまったり、思わぬ方向へ飛んだりします。 逆に弱すぎると、次の場所まで届かないことがあります。 近くを狙うときは弱めに、遠くへ進めたいときは少し強めに引くのがコツです。
最後まで油断しないで!
ゴールに近づくほど、力加減がむずかしくなります。 最後のレバーも、あわてて強く引きすぎるとハズレになることがあります。 10円玉の動きをよく見ながら、ちょうどよい強さを探してみてください。
※スマートフォンでは、レバーを指で下に引いて離してください。パソコンではマウスで操作できます。
引っぱる強さでコインを弾きます
新幹線ゲームとは?
「新幹線ゲーム」とは、投入した10円玉を左右のレバーではじき、途中の穴へ落とさないように東京から博多まで運ぶ、昭和を代表する駄菓子屋ゲームです。
1976年(昭和51年)ごろに登場し、九娯貿易とニシキ製作所が関わったゲーム機として知られています。
投入した10円玉そのものを新幹線に見立て、盤面の左右に付いたレバーを交互に操作しながら、東京、名古屋、京都、新大阪、岡山、広島などを通過して、終点の博多を目指します。
途中の穴へ10円玉が落ちれば、その時点でゲームオーバーです。無事に最下部の「あたり」へ到達すると、機体から当たり券が払い出され、駄菓子屋の店員に渡してお菓子などと交換できました。
新幹線ゲームには、画面に映るキャラクターや映像演出がありません。
バネ、レバー、傾斜、重力などの物理的な仕組みを利用して、実物の10円玉を動かします。
遊び方は単純ですが、レバーをはじく力が少し強すぎても、弱すぎても失敗します。
一回10円で遊べる手軽さと、子どもでもすぐに理解できる分かりやすさ、そして見た目以上に奥深い操作性から、新幹線ゲームは数ある駄菓子屋ゲームの中でも特に有名な一台となりました。
新幹線ゲームの基本情報
新幹線ゲームについて、公開資料や現存機から確認できる基本情報をまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| 名称 | 新幹線ゲーム |
| 登場時期 | 1976年(昭和51年)ごろ |
| 関係メーカー | 九娯貿易・ニシキ製作所 |
| ジャンル | 10円はじき系駄菓子屋ゲーム・エレメカ |
| プレイ料金 | 1回10円 |
| ゲームに使用するもの | プレイヤーが投入した10円玉 |
| 操作方法 | 左右のバネ式レバーで10円玉をはじく |
| ゲームの目的 | 10円玉を東京から博多の「あたり」まで運ぶ |
| 失敗条件 | 10円玉が途中の外れ穴へ落ちる |
| 当たり時の仕組み | 当たり券を払い出し、店舗の景品と交換する |
| 本体サイズ | 高さ約1,294mm×幅約596mm×奥行約202mm |
| 重量 | 約35kg |
| 消費電力 | 17Wとする資料がある |
本体サイズや重量は、個体や製造時期によって多少異なる可能性があります。
新幹線ゲームを作ったニシキ製作所とは?
新幹線ゲームの製造に関わった会社として知られているのが、ニシキ製作所です。
新幹線ゲームに関する資料や現存機の銘板では、ニシキ製作所と九娯貿易の名前が確認されています。
当時のアミューズメント機器業界では、機械の設計や製造を担当する会社と、販売や流通を担当する会社が分かれていることがありました。
新幹線ゲームについても、ニシキ製作所が製造に関わり、九娯貿易が販売や流通を担当した可能性があります。
ただし、当時のメーカー資料が十分に残っているわけではなく、両社の役割分担を示す一次資料も限られています。
現存するバリエーション機の銘板には、製造者としてニシキ製作所の名前が記載された個体も確認されています。
1975年の東京―博多間全線開通を題材にしたゲーム
新幹線ゲームが登場した背景には、山陽新幹線の博多延伸があります。
1975年3月10日、山陽新幹線の岡山駅から博多駅までが開業しました。
これにより、東海道新幹線と山陽新幹線を通じて、東京から博多までが新幹線で結ばれました。
新幹線ゲームが登場したとされるのは、その翌年の1976年ごろです。
ゲームの盤面でも、10円玉を東京から博多まで運ぶ構成が採用されています。
当時の子どもたちにとって、新幹線は日本の技術力やスピードを象徴する、憧れの乗り物でした。
東京から博多まで新幹線で移動できるようになったという大きな出来事を、駄菓子屋の小さなゲーム機に取り入れたのが新幹線ゲームだったのです。
10円玉を東京から博多まで運ぶゲーム
新幹線ゲームの盤面は、新幹線の始発地である東京から始まります。
プレイヤーは、投入口に入れた10円玉を左右のレバーではじきながら、盤面の下へ少しずつ進めます。
盤面には東京、名古屋、京都、新大阪、岡山、広島、博多など、新幹線の経路をイメージさせる地名が描かれています。
10円玉が一段下へ進むたびに、新幹線も西へ向かって進んでいるように見える構成です。
現在のゲームのような動画や音声はありませんが、盤面の地名と10円玉の移動だけで、東京から博多までの新幹線旅行を表現しています。
最下部の博多にある「あたり」へ10円玉が入ればゴールです。
単に10円玉を下へ落とすゲームではなく、「新幹線を無事に博多まで走らせる」という物語が与えられているところに、このゲームの面白さがあります。
新幹線ゲームの遊び方
新幹線ゲームの基本的な遊び方は、次のとおりです。
- 投入口へ10円玉を入れる
- 10円玉が盤面上部のレバーへ移動する
- レバーを手前に引いて離す
- 反対側の受け皿へ10円玉をはじく
- 左右のレバーを交互に操作する
- 外れ穴を避けながら盤面を下へ進む
- 最下部の博多にある「あたり」を目指す
レバーを引いて離すと、内部のバネが元の位置へ戻ろうとします。
このバネの反発力によって、レバーの上にある10円玉が反対側へはじかれます。
10円玉が次の受け皿へうまく乗れば、その下にあるレバーへ進めます。
一方、レバーをはじく力が弱すぎると、10円玉が手前の穴へ落ちてしまいます。
強すぎた場合は、次の受け皿を飛び越えて、奥にある穴へ落ちます。
強すぎても弱すぎても失敗するため、ちょうどよい力でレバーを操作しなければなりません。
新幹線ゲームはエレメカなの?
新幹線ゲームは、一般に「エレメカ」や「駄菓子屋エレメカ」に分類されます。
エレメカとは、「エレクトロニクス」と「メカニズム」を組み合わせた日本独自の呼び方です。
テレビ画面に映像を表示するビデオゲームとは異なり、レバー、バネ、歯車、モーター、ランプ、リレー、スイッチなど、機械的・電気的な仕掛けによって遊ばせるゲーム機を指します。
ただし、新幹線ゲームはゲームの中心部分が機械式であるため、「電気を使わないゲーム」と説明されることがあります。
実際には、10円玉を移動させる部分と、筐体全体の機能を分けて考える必要があります。
10円玉を動かす部分は機械式
新幹線ゲームで10円玉を動かす仕組みは、ほぼ機械式です。
プレイヤーがレバーを引くとバネが縮み、手を離すとバネが元の位置へ戻ります。
その反発力が10円玉へ伝わり、反対側の受け皿へ向かって移動します。
10円玉の動きに影響する主な要素は、次のとおりです。
- レバーを引く距離
- バネの強さ
- 10円玉の重さ
- 10円玉が持つ勢い
- 盤面の傾斜
- 重力
- 10円玉とレールの摩擦
- 10円玉が置かれている位置
コンピューターが乱数を発生させて、成功や失敗を決めているわけではありません。
10円玉が実際にどこまで飛び、どの穴へ入ったかによって、結果が物理的に決まります。
筐体全体では電気を使用する
一方、新幹線ゲームの筐体全体が、完全な無電源というわけではありません。
実機資料では、消費電力が17Wとされています。
また、筐体内部には盤面を照らす照明、当たりを検知するスイッチ、当たり券の払い出しに関係する部品などがあります。
つまり、プレイヤーが10円玉を動かす中心部分は機械式ですが、照明や当たり券の払い出しなどには電気が使用されています。
| 部分 | 主な仕組み | 電気の使用 |
| 10円玉の移動 | レバー、バネ、重力、傾斜、摩擦 | 基本的に不要 |
| 成功と失敗の基本判定 | 10円玉が入った物理的な通路 | 基本的に機械式 |
| 盤面や看板の照明 | 電球などの照明部品 | 使用する |
| 当たりの検知 | スイッチなどの検知機構 | 使用する場合がある |
| 当たり券の払い出し | 払い出し装置や制御部品 | 使用する |
新幹線ゲームは、完全な電子ゲームでも、完全な無電源ゲームでもありません。
機械的な操作を中心としながら、必要な部分に電気を使用する、エレメカらしいゲーム機です。
新幹線ゲームの内部構造
新幹線ゲームの正面から見えるのは盤面とレバーですが、筐体内部には複数の機械部品や電気部品が組み込まれています。
レバーとバネ
左右のレバーにはバネが取り付けられています。
プレイヤーがレバーを手前に引くとバネが縮み、レバーを離すと元の位置へ戻ります。
このときに発生する反発力で、レバーの上に載っている10円玉を反対側へはじきます。
一般的には、レバーを大きく引くほど、10円玉へ伝わる力も強くなります。
ただし、長期間使用された機体では、バネの劣化や部品の摩耗によって、レバーの感触が変わっていることがあります。
10円玉を受け止めるレール
盤面には、左右交互に10円玉を受け止めるレールや受け皿が設置されています。
初期型では金属製のレールが使われ、後期型や「新幹線ゲームII」では白いアクリル製のレールが使われたとみられています。
レールの素材が異なると、10円玉との摩擦や、硬貨がレールに当たった際の動きも変わります。
ただし、製造途中の仕様変更や、後年の修理によって部品が交換された可能性もあります。
レールの素材だけで機種を完全に特定できるとは限りません。
外れ穴
レールの手前や奥には、10円玉が落ちる外れ穴があります。
レバーをはじく力が弱いと、10円玉が次のレールまで届かず、手前の穴へ落ちます。
力が強すぎると、次のレールを飛び越えて、奥の穴へ落ちます。
次のレールに止まれる範囲は限られているため、プレイヤーには細かな力加減が求められます。
10円玉の通路
盤面から穴へ落ちた10円玉は、筐体内部にある通路を通って回収部分へ移動します。
外れ穴へ落ちた10円玉と、博多の「あたり」へ入った10円玉では、内部で通る経路が分けられていると考えられます。
店舗側は定期的に筐体を開け、内部にたまった10円玉を回収します。
当たりの検知機構
最下部の「あたり」へ10円玉が入ると、内部のスイッチや検知機構が作動します。
10円玉が物理的にスイッチを押すことで、当たり券の払い出し装置へ信号が送られる仕組みだったと考えられます。
ゲームの進行自体は機械式ですが、当たりが成立したあとの処理には電気的な部品が使われています。
当たり券の払い出し装置
当たり券は、筐体の内部へまとめて補充されていました。
当たりが成立すると、払い出し装置が作動し、券を1枚ずつ出口へ送り出します。
店舗側は、10円玉の回収とあわせて、当たり券の補充や装置の点検を行う必要がありました。
同じ新幹線ゲームでも難易度が違う
新幹線ゲームは、同じ種類の機体であっても、設置された店舗や個体によって操作感が異なります。
難易度を左右する主な要素は、次のとおりです。
- バネの強さ
- レバーを引いたときの抵抗
- レバーや軸の摩耗
- レールの傾き
- 筐体全体の設置角度
- 盤面の汚れ
- レールの素材
- 10円玉の摩耗や汚れ
- 外れ穴と受け皿の位置関係
特にバネは、長く使用することで反発力が変化します。
新品に近い強いバネと、長年使われて弱くなったバネでは、同じ距離だけレバーを引いても、10円玉の飛び方が異なります。
また、筐体が完全に水平に設置されていなければ、10円玉がわずかに左右へ流れることがあります。
そのため、普段通っている駄菓子屋の新幹線ゲームでは上手な子どもでも、別の店に置かれた機体では思うように進められないことがありました。
何度も遊びながら、その店の機体の癖を覚えることも、新幹線ゲームの攻略要素だったのです。
新幹線ゲームは運だけのゲームではない
新幹線ゲームには、運の要素と技術の要素があります。
10円玉の表面状態やレールの汚れなどによって、毎回まったく同じ動きになるとは限りません。
しかし、基本的にはプレイヤーがレバーを引く距離や、手を離すタイミングによって、10円玉の移動量が変わります。
何度も遊べば、レバーをどの程度引けばよいのか、少しずつ分かるようになります。
主な攻略ポイントは次のとおりです。
レバーを最初から強く引きすぎない
初めて遊ぶ機体では、バネの強さが分かりません。
最初から最大までレバーを引くと、10円玉が次のレールを飛び越える可能性があります。
まずは少し弱めに操作し、機体のバネの強さを確認することが大切です。
10円玉の停止位置を確認する
同じレールの上でも、10円玉が中央にある場合と、端に寄っている場合では、飛び方が変わることがあります。
次のレバーへ向かう角度や位置を確認してから操作します。
一度失敗した場所を覚える
弱すぎて手前の穴へ落ちた場合、次のプレイでは少し強くします。
反対に、強すぎて奥の穴へ落ちた場合は、レバーを引く距離を短くします。
失敗をもとに力加減を調整することで、少しずつ成功率を高められます。
最終段でも焦らない
博多が近づくと、ゴールしたい気持ちから、普段より強くレバーを操作してしまうことがあります。
終盤でも10円玉の位置を確認し、それまでと同じように慎重に操作することが重要です。
ゴールすると当たり券が出てくる
10円玉を博多の「あたり」まで運ぶことができると、機体から当たり券が払い出されます。
プレイヤーは当たり券を駄菓子屋の店員へ渡し、お菓子などの景品と交換してもらいました。
交換できる駄菓子や景品の内容は、設置されている店舗によって異なります。
新幹線ゲームの筐体から、全国共通のお菓子が直接出てくるわけではありません。
店舗側が当たり券に対応する景品を用意し、店員が券を確認して交換していました。
当たり券を使う仕組みには、筐体を小型化しやすいという利点があります。
お菓子やおもちゃそのものをゲーム機の内部へ入れる必要がなく、紙の券だけを補充すればよいためです。
店舗側も、駄菓子の在庫状況や販売価格に合わせて、交換できる景品を変更できます。
新幹線ゲームのバリエーション
新幹線ゲームには、初代だけでなく、盤面のデザイン、レールの素材、背景のイラストなどが異なる複数のバリエーションが存在します。
現時点で存在が確認されている主な機種を整理すると、次のようになります。
| 名称 | 登場時期の目安 | 関係メーカー | 主な特徴 | 注意点 |
| 新幹線ゲーム・初代 | 1976年ごろ | 九娯貿易・ニシキ製作所 | シリーズの原型。初期の個体では金属製レールや金属製の筐体縁が確認されている | 製造途中の仕様変更とみられる外観差があり、初代の中にも複数の仕様が存在する可能性がある |
| 新幹線ゲームII | 1976年ごろ | 九娯貿易・ニシキ製作所 | 白いアクリル製レールを備えた代表的な型。盤面下部の窓が初期型より大きい | 広く普及した型とみられ、2011年のアプリ版でも復刻モデルに選ばれた |
| 新幹線ゲームII・宇宙 | 1977年ごろとされる | 九娯貿易・ニシキ製作所 | 背景が新幹線や都市ではなく、宇宙を題材としたデザインになっている | 「宇宙」が正式な商品名だったかは不明で、機種を区別する便宜的な呼称として使われる場合がある |
| 新幹線ゲームV | 1970年代 | 九娯貿易・ニシキ製作所 | シリーズの別バリエーションとして、銘板や現存機の情報が確認されている | 残された資料が少なく、新幹線ゲームIIとの詳しい違いは十分に分かっていない |
| ジャレコ版の新幹線ゲーム | 1983年ごろ | ジャレコ | 同名のゲーム機として資料上に記録されている | ニシキ製作所系の新幹線ゲームと同一シリーズなのか、別系統の機種なのかは明確ではない |
| 新幹線ゲーム2011 | 2011年 | バンダイナムコゲームス | スマートフォン向けのデジタル版。東京から博多まで進む全13ステージなどを収録 | 実物の筐体ではなく、レバー操作や10円玉の動きをタッチ画面上で再現した作品 |
古いゲーム機では、製造途中で部品やデザインが変更されることがあります。
さらに、長年の修理によって、別の機体から移植したレバーやレールが取り付けられることもあります。
そのため、現在残っている機体の外観が、製造当時の仕様を完全に保っているとは限りません。
初代と新幹線ゲームIIの違い
新幹線ゲームの中でも、特に混同されやすいのが初代と新幹線ゲームIIです。
確認されている主な違いをまとめると、次のようになります。
| 比較項目 | 新幹線ゲーム・初代 | 新幹線ゲームII |
| レール | 初期個体では金属製のレールが確認されている | 白いアクリル製レールを備えた個体が多い |
| 筐体の縁 | 金属製の縁を持つ初期個体が確認されている | 木目調の縁を持つ個体が多い |
| 盤面下部の窓 | 比較的小さい | 初代よりも大きい |
| 背景の見える範囲 | 下部の背景が見える範囲が狭い | 窓が大きく、背景の建物などが広く見える |
| 現在の知名度 | シリーズの原型として重要 | 広く普及した型とみられ、復刻版のモデルにも採用された |
ただし、「金属製レールなら必ず初代」「白いアクリル製レールなら必ず新幹線ゲームII」と単純に判別できるとは限りません。
初代の看板を持ちながら、後期型に近い部品を備えた個体も確認されています。
考えられる理由としては、次のようなものがあります。
- 製造途中で仕様が変更された
- 旧型の部品を使い切りながら新型へ移行した
- 修理時に別の機体の部品が取り付けられた
- 店舗側が独自に部品を交換した
- 長期間の使用中に盤面やレールが改造された
約半世紀前の業務用ゲーム機であるため、現存機だけを見て、すべての製造時仕様を判断するのは難しいのです。
「新幹線ゲームII・宇宙」とは?
新幹線ゲームの中でも、変わったバリエーションとして知られているのが、宇宙を題材とした機体です。
一般には「新幹線ゲームII・宇宙」などの名称で区別されています。
基本的なゲームの仕組みは、通常の新幹線ゲームと共通しています。
左右のレバーで10円玉をはじき、途中の穴へ落とさないように、盤面の下部にある当たりを目指します。
一方、背景には新幹線の駅や都市ではなく、宇宙空間やロケットなどをイメージさせる絵が使われています。
ニシキ製作所が関わった別のゲーム機「コインロケット」と同系統のイラストが使用されているとも指摘されています。
ただし、「新幹線ゲームII・宇宙」という名称が、当時メーカーによって正式に付けられた商品名なのかは、はっきりしていません。
なぜ新幹線ゲームIIが有名なの?
新幹線ゲームには複数の型がありますが、その中でも特に知られているのが新幹線ゲームIIです。
現在、博物館や昭和レトロ施設などで保存されている機体には、新幹線ゲームIIとみられるものがあります。
写真や映像で紹介される機会も多く、「昔遊んだ新幹線ゲーム」として新幹線ゲームIIの外観を記憶している人も少なくありません。
2011年にバンダイナムコゲームスから配信されたスマートフォン版でも、実在した新幹線ゲームIIが復刻モデルとして採用されました。
アプリ版では、左右のレバーで10円玉をはじく操作を、タッチ画面上で再現しています。
デジタル版のモデルとして選ばれたことからも、新幹線ゲームIIがシリーズの中で特に広く知られた機種だったことが分かります。
駄菓子屋と新幹線ゲームの関係
昭和の駄菓子屋は、お菓子を買うだけの場所ではありませんでした。
店先には新幹線ゲームをはじめとする10円ゲーム、くじ引き、メダルゲーム、ジャンケンゲームなどが置かれていました。
学校帰りの子どもたちが集まり、お菓子を食べたり、友達と話したり、ゲームで遊んだりする地域の小さな遊び場でもありました。
新幹線ゲームは、一回10円という子どもにも手が届く料金で遊べます。
特別なカードや専用コインも必要ありません。
駄菓子を買うために持ってきた10円玉を、そのままゲームに使うことができました。
一人用のゲームではありますが、周囲の子どもも一緒に楽しめます。
友達がレバーを操作している横から、
「もう少し弱く」
「次は強めにしたほうがいい」
「そこで止めて」
と声を掛けることも、遊びの一部でした。
上手に博多まで進められる子どもの周りには、自然と見物する子どもが集まります。
新幹線ゲームは、個人の技術を試すゲームであると同時に、駄菓子屋に子どもたちを集めるコミュニケーションの道具でもあったのです。
なぜ駄菓子屋にエレメカが置かれていたの?
駄菓子屋とエレメカの相性が良かった理由として、次のような点が考えられます。
- 一回10円などの低料金で遊べる
- 子どもだけでも遊び方を理解できる
- 一回のプレイ時間が短い
- 大型の映像装置を必要としない
- 消費電力が比較的小さい
- 小規模な店舗にも設置しやすい
- 当たり券を駄菓子と交換できる
- 友達が遊んでいる様子も楽しめる
ビデオゲーム機では、モニターや電子基板、複雑な操作装置が必要です。
一方、新幹線ゲームは、レバーとバネを中心とした比較的分かりやすい構造で遊ばせることができます。
故障しないわけではありませんが、ゲームの主要部分が物理的な機構で構成されているため、店舗側がレバーやバネを調整しながら使用できた面もあります。
駄菓子屋ゲームの人気が高まった昭和50年代前半には、新幹線ゲームのような10円はじき系のほか、山登り、野球、サッカー、ルーレットなど、さまざまなエレメカが登場しました。
新幹線ゲームが現存しにくい理由
新幹線ゲームは比較的単純な構造ですが、製造から約半世紀が経過しています。
現在も遊べる状態を維持するためには、さまざまな整備が必要です。
- バネの交換や強さの調整
- レバーや軸の摩耗修理
- レールの位置調整
- 筐体の水平調整
- 10円玉が通る内部通路の清掃
- 電球の交換
- 配線やスイッチの修理
- 当たり券払い出し装置の調整
- 木製部分や金属部分の補修
- 盤面のアクリルや背景印刷の修復
特に難しいのが、専用部品の確保です。
ニシキ製作所の純正部品を新たに購入することは難しく、修理する場合は、残された部品を補修したり、市販の部品を加工して代用したりする必要があります。
バネや電球のように代用品を探しやすい部品もありますが、専用形状のレバー、レール、盤面、当たり券の払い出し部品などは簡単に交換できません。
また、アクリル製の盤面や背景の印刷は、破損や退色が進むと、製造当時とまったく同じ状態に戻すことが難しくなります。
外観が残っていても、内部の機構が故障しているため、展示専用になっている機体もあります。
現在も新幹線ゲームで遊べる?
現在、一般的な駄菓子屋で新幹線ゲームを見つけるのは簡単ではありません。
駄菓子屋そのものが減少したことに加え、ゲーム機の老朽化が進んでいるためです。
一方で、駄菓子屋ゲームを保存している博物館、昭和レトロを扱う施設、レトロゲーム専門店などでは、整備された新幹線ゲームが稼働している場合があります。
ただし、古いゲーム機のため、故障や整備によって一時的に遊べなくなることもあります。
新幹線ゲームを目当てに施設へ行く場合は、公式サイトや公式SNSなどで、現在の稼働状況を確認しておくと安心です。
スマートフォンアプリとしても復刻された
新幹線ゲームは、実物の筐体だけでなく、デジタルゲームとして復刻されたこともあります。
2011年には、バンダイナムコゲームスからスマートフォン向けアプリ「新幹線ゲーム」が配信されました。
アプリには、実在した新幹線ゲームIIを再現したモードと、東京から博多まで全13ステージを進む「新幹線ゲーム2011」が収録されていました。
実物の10円玉やバネを使う感覚を完全に再現することはできませんが、左右のレバーで硬貨をはじき、強すぎても弱すぎても失敗する遊び方がデジタル上で再現されました。
スマートフォン向けに復刻されたことからも、新幹線ゲームが多くの人の記憶に残る、代表的な駄菓子屋ゲームだったことが分かります。
新幹線ゲームが今も愛される理由
新幹線ゲームには、派手な映像も複雑な物語もありません。
プレイヤーがすることは、左右のレバーを使い、10円玉を東京から博多まで運ぶことだけです。
しかし、その単純な仕組みの中には、ゲームとして重要な要素が詰まっています。
- 一目で理解できる目的
- 力加減によって結果が変わる操作
- 繰り返すほど上達できる技術性
- 終盤になるほど高まる緊張感
- 当たり券が出てくる達成感
- 一回10円という手軽さ
- 友達と一緒に盛り上がれる仕組み
ゲームを始めたとき、10円玉は単なる硬貨です。
しかし、東京を出発し、名古屋、京都、新大阪、岡山、広島と進んで、あと一回で博多という位置まで来ると、その10円玉を絶対に穴へ落としたくないという気持ちが生まれます。
最初から最後まで同じ10円玉を操作するからこそ、プレイヤーは硬貨の動きに自然と感情移入できます。
レバーをはじく音、金属やアクリルのレールを10円玉が滑る音、穴の直前で硬貨が止まったときの緊張感。
こうした物理的な手応えは、画面の中だけで完結するゲームとは異なる、新幹線ゲームならではの魅力です。
新幹線ゲームは昭和を代表する駄菓子屋エレメカ
一回10円という料金、新幹線への憧れ、当たり券と駄菓子、そして友達と一緒に一喜一憂した時間。
新幹線ゲームは、単に昔懐かしいだけのゲーム機ではありません。
1970年代の技術、流行、子どもの遊び、駄菓子屋の商売が一台の筐体に凝縮された、昭和を代表する駄菓子屋エレメカです。